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環境ホルモンが与える影響

1960年代から野生動物の異常が報告されるようになりました。ペニスが小さくなって生殖能力を失ったワニ、精巣が発達せずメス化した魚、ペニスができたメスの巻貝などなど。こうした異常現象の原因とされているのが、有機塩素系の農薬や、PCB,界面活性剤などの化学物質です。人間の生殖機能にも影響を与えていると考えられ、大きな問題となっています。

環境ホルモンは、ホルモンとそっくりなため問題を引き起こします

こうした化学物質は性ホルモンと構造が似ているため体内に取り込まれると、ホルモンの異常をきたします。男性ホルモンと似たものが体内に入れば、男性ホルモンの受容体と結合して、本来の働きを阻害。女性ホルモンと似たものが体内に入れば、女性ホルモン受容体と結合して、必要もないときに作用してしまう、ということが起こります。

環境ホルモンは人の生殖に影響を与えている可能性が指摘されています。この50年間に男性の精子が減少したり、男の胎児に、陰のうに精巣がおりてこない「底流睾丸」や、尿道が一部裂けている「尿道下裂」などの性器異常が増加。女性には、月経異常や子宮内膜症が増えています。こうしたことが、環境ホルモンと関係があるのではないかと懸念されます。

環境ホルモンは蓄積性があり、生物内で濃縮されます

環境ホルモンは、性ホルモンの受容体と結びつき遺伝子に作用していしまいます。その結果、ホルモンのバランスが崩れ、生殖や出産の能力が失われたり、低下したりするのではないかと考えられています。また、環境ホルモンは胎盤を通過して、胎児の生殖機能に影響を及ぼし、それが性器異常の増加と関係あるのではないかとも言われます。

環境ホルモンには70種類以上あり、うち40種類は農薬です。有機塩素系殺虫剤、PCBやダイオキシン、アルキル化フェノールなどが有名ですが、重金属やプラスチックに使われるフタル酸、ピスフェノールなどもそうです。多くは蓄積性のあるもので、たとえ環境中の濃度が低くても動植物の中に蓄積され濃縮されるため、それを摂ることで人体に影響を及ぼします。

環境ホルモンと生殖機能の関係については、まだ十分解明されていませんが、大きな影響があると考えられています。男性の精子の運動率の低下や精子数の減少などとも、関係があると言われ、女性の子宮の免疫機能を狂わせ不妊の原因ともなるとも言われます。